2018年10月18日

住宅ローン控除とふるさと納税で注意すべき点〜最新版〜

オッス、オラふるさと納税係。
最近もしっかり皆様のご相談を受け付けてますぜ。

関連するトピック
住宅ローン控除がある場合の計算の見方
給与収入以外を無理やり計算する方法(記事中ごろから)
確定申告すると戻る金額が悪くなる現象の解説(所得税率の低下)

今回も上のURLと重複するけど、住宅ローン控除について解説します。

難しい事を見てもわかんないよって人向けの10秒でわかるふるさと納税と住宅ローンの関係

ワンストップ特例使うなら、住宅ローン控除は気にしない

確定申告する場合でも、最悪控除されない部分が出るけど、
そこまで大きくないので寄附のお礼の品貰えばお得



結論:住宅ローンの事はあんまり気にしないでいいです。


となります。
色々と仕組みを理解しないとわからんし、
分かっても回避するよりお礼の品貰った方がお得になる可能性が非常に高いので、
「住宅ローン? ふるさと納税には関係あんまないよね」って割り切っても良いです。


「いやだ!どうしても知りたい!!」という方は下記をお読みください。


尚、このお話しは基本、給与収入のみの方向きにしてます。

1.まず所得税ってどう決まってんのかを知る

まずですね、わたくしが相談業務を受けてて、割と困っちゃうのが、
「手取りは月20万円です。ふるさと納税いくらまでできますか?」というご相談。
手取りというのは「支払われている給与」から「社会保険料」等の所得控除になるものと「所得税」等の所得控除にならないものと「組合会費」とか別に公的じゃないけどみんなの給与から徴収するねってものが引かれてます。

ふるさと納税って、「所得控除にならないもの」は計算の対象にならんのですよ。
なんで、「手取り」って言われても、計算ができないのです。

さて、ここまでも「所得控除」とか出てますが、ふるさと納税の計算に必要な要素が色々あるです。

juutaku1.jpg

ざっとこんな感じで、「所得税率」とか「課税総所得金額」とかが必要なんですよ。
ただ、「給与所得控除」は、「給与収入」の大きさによって計算値が定められているので、
シミュレーションには自動で計算するように組み込まれてるんで、入れる必要は無し、という事。
残る「給与収入」(源泉徴収票では「支払金額」と書いてあります)と
「課税総所得金額」を出すための「所得控除の金額」が必要という事です。

つまりー、ふるさとチョイス様掲載の控除上限金額シミュレーションに沿って入れてくれると、
「所得税がどのくらいかかってんのか」は分かるようになってます。

2.住宅ローン控除は「税額控除」です

では、住宅ローン控除とは何か。上記で説明した「所得控除」だと思ってる方が
結構いらっしゃいますが、正式名称は「住宅借入金等特別控除額」と言いまして、
こいつはとっても特別な控除で、「計算後、出てきた税額からこの額を引いてくれる」ものなんです。

juutaku212.jpg

皆さん年末に「年末調整」ってやってると思うんですけど、
あれは「税務署がパンクするから会社でリーマンの税の計算してね」ってカンジのものです。
住宅ローン控除は初年度以外は「年末調整」でやって良いものとなってるので、引いてくれてたりします。
んで、下のバーの方の「支払うべき所得税を住宅ローンが超えてる場合」なんですけど、、、

実はですね、年末調整した後に出す源泉徴収票の「住宅借入金等特別控除額」ってトコ見ても
間違えちゃうんですよ。
juutaku4.png

小さくて見にくいので申し訳ないのですが、
「住宅借入金等特別控除額」(バツ付けたところ)は、「所得税を引いた額」でして、
「住宅借入金等特別控除可能額」が、「その年に使える住宅ローンの総額」なんです。
シミュレーションに入れて欲しいのは「可能額」の方なんです。


3.ふるさと納税とどう関係するか

まず、ワンストップ特例を使う人は無視して良い

上記、とっても大事。
「所得税部分も住民税から引いて良い」というルールなので、基本的に無視してかまいません。
※ただし、現行法制上は、という前書きが付きます。法改正があったらその限りではございません。

確定申告する人は、「所得税が0円になるかチェック」

「そんな計算面倒だよ!」という方、控除計算シミュレーションで簡易的にチェックできます。

juutaku3.jpg

上記図は普段お客様が入力しない部分
(Web版のシミュレーションの場合は「詳細を見る」ってボタンを押すと出てきます)
なのですが、

手順としてはまず、各種金額を入れる。
住宅ローン控除は「可能額」の方を入れる。
※初年度の人は、年末お借入残高の1%ただし上限あり、です。
分からない時は金融機関の人に聞いてしまうと早いかも。

@の「住宅ローン控除後所得税額」が0円になってたら「所得税が0円」の状態です。

じゃあ「所得税を引ききった後の住宅ローンの残りはいくらだろう?」というのは

入力した「住宅ローン控除可能額」マイナス画像のAの金額

です。
この金額の大小で、ふるさと納税が自己負担2,000円で済むか済まないかが決まります。

余った金額と、下の数字を見比べましょう。

居住開始年月
〜平成26年3月 9.75万円(←と前年課税所得×5%を比べて少ない方)
平成26年4月〜平成31年6月 13.65万円(←と前年課税所得×7%を比べて少ない方)


余ってた金額が上記より多い場合、
ふるさと納税の所得税部分の控除が結果的に余るので、その分が自己負担になります。

例示してみましょう。

年収600万円、専業主婦、15歳以下の子供1名
社会保険料控除は120万円、住宅ローン控除可能額20万円で居住は平成27年4月開始

この場合は実は上の表通りなんですが、

住宅ローン控除後の所得税額は0円
「上記に対する税額」の表示は132,500円

20万円−132,500=67,500円

住民税を引いてくれる限界値は
平成26年4月〜平成31年6月 13.65万円(←と前年課税所得×7%を比べて少ない方)

13.65万円>6.75万円なので、まだ、住民税をかわりに引いてくれる余地があります。

翻ってこの人のふるさと納税が自己負担2,000円で済む
控除上限金額は61,531円。

キリ良く61,000円寄附した場合の、住宅ローン控除を無視した場合の税の控除額は

所得税:約6,000円
住民税:約53,000円

となるわけですが、所得税の方は住宅ローン控除のせいで、最終的には0円になるワケです。
この6,000円は住宅ローンの特例に乗っかってくれて、
「住宅ローン控除でかわりに住民税を引いてくれる額」に加算されます。

20万円−132,500=67,500円
67,500円+6,000円=73,500円

13.65万円>7.35万円なので、まだ、住民税をかわりに引いてくれる余地があります。

この場合はふるさと納税を確定申告で申告しても、
後の税額を引いてくれる住宅ローン控除にのっかって、住民税から税を引いてくれるので、
自己負担は2,000円で済みます。

ただー、書いたように「人によってかわりに住民税から引いてくれる額の上限」が違うんで、
シミュレーション上では「実際の税の控除額を計算」に寄附する額を打つと
税の軽減額

所得税:0円
住民税:53,000円

と出ちゃうんですよ。
これ、間違いですが、
シミュレーションで切り分けが出来ていないので、わざと悪い結果に寄せてます。

逆にこの人の場合は、お給料の低下や控除のアップ等で、
13.65万円を超えてしまう量の「所得税が0円になった後の住宅ローン控除」がある場合は、
ふるさと納税の本来所得税を減らす事のできる額は、住民税側に移動できない、
つまり、ただの寄附となっちゃうのです。

その場合はシミュレーション上の
税の軽減額

所得税:0円
住民税:53,000円

は、正しい答えとなるのです。

ああ、ややこしくて書いていても微妙な気がしてきた。。。
実際の収入とか控除とか住宅ローン控除可能額とか教えていただければ
こちらで無料判定いたしますので、心配な人は電話かメール下さい。
もう何百件もやってきたからばっちりですよ!!


税理士法人エムエムアイ ふるさと納税係 天野
posted by MMIスタッフ at 16:50| Comment(0) | ふるさと納税

2018年08月31日

ふるさと納税周りで変更がちょっとあるのでお知らせ

はい、久々にふるさと納税の事で記事書きますよー。

いつものテンプレ
住宅ローン控除がある場合の計算の見方
確定申告すると戻る金額が悪くなる現象の解説(所得税率の低下)

現状の平成30年税制適用
シミュレーションについて


弊社監修のシミュレーションは逐次30年対応版に切り替えています。
8/31現在
ふるさとチョイス様のシミュレーション:すべて平成30年対応になっています。
税理士法人エム・エム・アイのWebページ:まだ改装中です(9月上旬には完了予定)
ご迷惑をお掛けしておりますが、完全対応までもう少々お待ちください。




さて、今年から適用される税制改正の中で、
ふるさと納税の計算に関係するのがあります。

配偶者控除の仕様が変わりました

4月の記事でも書いたんですが、配偶者控除が場合分けされたんですよ。
以下の表をご覧ください。
配偶者控除の表.jpg

「本人の収入」が大きいと、
配偶者控除が少なくなってゆくんですよね。
んで、配偶者特別控除も枠の幅が変わった感じです。

よーするに奥さんがパートで結構働いても
控除受けられるようにしてくれたんですわ。
でも社保の枠とかは昔のままだから、
税金の扱いはアレだけど結局社保に入って手取り減る、
みたいな事はまだ起こります。

ふるさと納税でややこしい部分を書くとですね(この段はマニマ向け)
配偶者所得40万円以上45万円以下の場合の調整控除を計算するための
人的控除の金額が、改正前のままでの計算になるんですよね何故か。
つまり、所得税と住民税の差を計算に反映させる部分があるんですが、
何故か改正前のままの差として計算するんですよね。
参照:群馬県前橋市のWebサイト
(ここまで)

上記等、ちゃんとシミュレーションには反映されてるので問題は無いですが、
心配な場合は、シミュレーションを使用する際に
配偶者の給与収入を「少なめ」に入れてください。
何度も言いますが
「今年のふるさと納税の控除上限金額は今年の収入・所得・控除で決まる」ので、
パートで数万円収入が変わると、
配偶者控除的なヤツも変わる可能性があるんですよ。
そんな時は配偶者の給与収入は「少なめ」で入れておけば、
控除が効いて上限金額は少なめに出るわけです。安心です。

また、去年の実績で計算する場合は、
「去年と結果が違う!」って人が出てきます。
大抵この配偶者控除の改正のせいです。


手続き等で新しくなった事
「マイナンバーカードが無くても電子申告」


なんか国税庁さんが頑張って、
マイナンバーカードが無くてもe-Taxできるようにしてくれたぞ。
国税庁:e-Tax利用の簡便化の概要について
今まではカードリーダーとかご家庭に
あんまり馴染みないものが必要だったんですが、
事前にお近くの税務署で申請するとIDとPASSが発行されて、
それで申告ができるようになったみたい。
でも原則受信通知等が受け取れないってなってて、
じゃあエラーとか出ちゃった時どうなるのかな、ってドキドキだけど、
たぶん「原則」って書いたのは「マイナンバーカード普及を頑張る総務省」
の事を考慮したんでしょうかねぇ……。

マイナンバーカードは普及させたい、でも電子申告だって普及させたい。
くにくのさくでげんそくってかいちゃえ! みたいなノリに感じます。
(あくまで個人的な感想です)
まだマイナンバーカードの普及率11%台だもんなぁ……。
参照:総務省資料

んで、スマホ等でも申告できるようになるらしいので、
「6箇所以上ふるさと納税しちゃったから確定申告しなきゃ……」って人は、
今のうちにIDとPASSを発行してもらっておけば、
申告時期にムチャクチャ混んでいる税務署に行かなくて済みます。
便利ですねぇ。


と、いう訳で最近の変更部分についてお伝えいたしました。
相変わらず電話やメールでの相談は受け付けておりますので、
ふるさと納税で分からない事がある時はお気軽にどうぞー。
(分離課税の上限の計算は有料です)

ふるさと納税係 天野正也

posted by MMIスタッフ at 14:18| Comment(0) | ふるさと納税

2018年04月16日

平成30年の配偶者(特別)控除の変更とふるさと納税の計算について

どうも、ふるさと納税やってます? お問い合わせ担当です。

関連するトピック
住宅ローン控除がある場合の計算の見方
給与収入以外を無理やり計算する方法(記事中ごろから)
確定申告すると戻る金額が悪くなる現象の解説(所得税率の低下)


平成30年の配偶者控除と配偶者特別控除の額が、
何というか超複雑になりまして。
税金の額で自己負担が2,000円で済む控除上限金額が決まるふるさと納税にも影響があるんですが、

29年版の弊社作成のシミュレーションでそのまま計算すると、
間違いが出てしまうお客様がいらっしゃいます。

今一生懸命担当者が控除シミュレーション作り直してるんで、
申し訳ないのですが、現状急場しのぎの対応策をここでご紹介しときます。


※注意 この記事は「平成29年のシミュレーションで無理やり平成30年の控除上限を出す方法」です。
平成30年版のシミュレーションが出来ましたら、この記事の方法は必要ありません。



1.まず、平成29年版のシミュレーションを用意

https://www.furusato-tax.jp/about/simulation
ふるさとチョイス様の「控除額計算シートダウンロード」
もしくはエムエムアイのWebに置いてあるシート、いずれかを用意しましょう。

2.弄る部分は「配偶者の給与収入」と「社会保険料等の金額」です!

配偶者1.jpg

配偶者控除もしくは配偶者特別控除は、今までは「配偶者の稼ぎ」で控除の額が決まっていましたが、
この度晴れて「本人の収入(所得)の額」でも上下が付きました。
すごいめんどくさくなった改正なんですよ……。

いや、不平不満ばかり言っても仕方ない。
ちょっと数字を弄れば29年版の計算シミュレーションでも
だいたい計算できちゃいますので頑張ってみましょう。

これが超重要! 配偶者控除・特別控除のテーブル表
配偶者控除の表.jpg
※クリックすると別窓で拡大した画像が出ます

ややこしいですが、左の並びが「計算したい人の給与収入」で、上の並びが「配偶者の給与収入」です。

緑色に塗っているところに該当する人は「去年と何ら変更は無いので数字を弄る必要無し」です。

例えば表で言うと左上、
本人収入が1120万円以下で、配偶者の人の収入が103万円以下なら、
去年と控除は変わらないので、弄る必要が無いって事ですね。

表の黄色部分の人は弄る必要があります。

例:本人給与収入が1150万円、奥さんの給与収入が159万円、
15歳以下の子供が1人居て、社会保険料控除が120万円、生保控除が5万円の人の場合


まず計算シートの「配偶者の給与収入」を「300万円」と入力しときましょう。
300万1.jpg

上記処理で「配偶者控除・配偶者特別控除は無いのだな」とシートが自動判別します。
シートの下の方のお客様は本来入力しない「計算欄」で、配偶者控除・特別控除の判定が見れますよ。
300万2.jpg

※実は例示の人の場合は配偶者の収入を弄る必要はないのですが、
他のケースの人だと誤りになってしまう場合があるので、予防措置的な手順です。


「社会保険料等の金額」に「配偶者控除・特別控除」のテーブルごとの金額を足す!

さて、本人1150万円、配偶者159万円のテーブルですと、配偶者特別控除は
配偶者控除の表2.jpg

21万円ですね。前の手順で「配偶者控除・特別控除」の金額は0円にしているので、
所得控除に21万円追加してやれば大体いい感じに計算できるので、
「社会保険料等の金額」に21万円を足しちゃいましょう
141万.jpg

はい、これでOK。
「2000円を除いた額の全体が税金から軽減となる寄附金の上限額の算出」は、
227,055円と出るはずです。

ちなみに「配偶者の給与収入」を159万円として、
「社会保険料等の金額」を120万円として計算すると、
29年版シミュレーションでは233,369円と出てしまうです。

ご迷惑をかけて申し訳ございませんが、
30年版が出るまで上記方法で計算していただけると助かります。

注意:住民税の控除の減額を考慮していないので、上記の帳尻合わせ方法だと、ほんのちょっとだけ齟齬が出る場合があります。ただ29年版の計算をそのまま適用するよりはずっと良いですね。


オレンジの人の場合:手順は「配偶者の給与収入」に300万円、と入力。
これだけでOKです。

posted by MMIスタッフ at 17:09| Comment(0) | ふるさと納税